ルカの福音書講解説教(89)/『平凡な人々、非凡な召命』③/パート 2/ペテロ(その 1)/2018.07.15『シモン&ペテロ!』―神がどのように霊的指導者を作り上げるのか―《ルカ 6:14a》
【序 論】
●『平凡な人々、非凡な召命』という 12 弟子シリーズは、今回から一番目の人物であるペテロを取り上
げます。今回を含めて三回のメッセージとなります。聖書の中で、ペテロほど私たちにとって身近な信仰
者はいないのではないでしょうか。ですから、ペテロを通して多くの教訓を学ぶ事ができると確信しま
す。今回のメッセージの主題はとてもシンプルですが、『シモン&ペテロ!』です。そして、副題が「神がどの
ように霊的指導者を作り上げるのか」です。ペテロに関する序論のメッセージですが、「シモン」そして「ペ
テロ」という名前を通して、興味深い真理を学ぶ事ができると信じます。
●ペテロの序論部分のメッセージアウトラインは下記の通りです。全体のアウトラインは、メッセージのまとめの
ところで取り上げる事にします。聖書の御言葉の真理に期待を寄せましょう。
【今回のアウトライン】
◎ 序論/シモン&ペテロ(ルカ6:14a)
1)生来の指導者と霊的な指導者の違い
2)シモン、出生時の名前(ルカ 6:14a)
3)ペテロ、イエス様によって与えられた名前(ルカ 6:14a)
【本 論】
◎ 序論/生来の指導者&霊的な指導者
1)生来の指導者と霊的な指導者の違い
●霊的な指導者は、生来の指導者すなわち指導的な性質を持って生まれ持った指導者とは明らか
に違います!生まれつきの指導者は、自分たち自身の判断や決断を頼りにします。一方、霊的指導
者は、へりくだって神の御旨を求めます!生まれつきの指導者は、野心的であり人々を駆り立てます。
一方、霊的指導者は、神の御心と神の栄光を求めます!生まれつきの指導者は、他の人々に対し
て自分の権威を振います(マタ 20:25)。一方、霊的指導者は、他の人々に仕える事を求めます!(マタ
23:11)生まれつきの指導者は、成功する事に動機づけられます。一方、霊的指導者は、神に対する
愛に動機づけられます!生まれつきの指導者は、他者に頼りません。一方、霊的指導者は神により
頼みます!
―ペテロは神が作り上げる指導者としての格好の例―
●聖書の中で、神がどのように霊的指導者を作り上げて行くのかという点で、ペテロ程その良い例
はありません!ペテロは 12 弟子の中心人物また代表者として主によって選ばれ、整えられ、そして
使徒の中で最も卓越した神の器となりました!福音書において、ペテロの名前は、イエス様を抜き
にして、誰よりも多く記されています!(続く)
―1―
12 弟子の内、ペテロのように頻繁に口を開いてしゃべっている者はいません。また、ペテロの名前ほ
どイエス様が口にされた者も他にいません!更に、ペテロほど、イエス様によって叱責された者も
他にいません!更にまた、向う見ずなペテロを抜きにして、誰もイエス様を叱責した弟子たちもい
ません!
●それから、イエス様が真に誰であるのかという点について、ペテロほど大胆にしかも明確にそれを
告白した者はいません!しかし逆に、ペテロほど、イエス様を公の場で激しく否定した弟子も他にい
ません!更にまた、誰も、ペテロ以上にイエス様からお褒めの言葉を受けた者はいません!しかしま
た、ペテロ以外に誰もイエス様からサタン呼ばわりされた者もいません!でも、神は、この感情的に
浮き沈みがあり、揺れ動き、衝動的で、不従順なこの普通で平凡な者であるペテロを、初代教会時
代において、12 使徒のリーダーとし、最も大胆且つ最も力強い説教者に作り上げたのです!
2)シモン、出生時の名前(ルカ 6:14a)
―前 置―
●さて、ここから 6:14 の冒頭に記された「ペテロという名を与えられたシモン」という言葉を取り上げます。
まずは、「シモン」という名前を取り上げます。「シモン」という名前は「神は聞かれた」という意味で、旧約聖
書のヘブル語の「シメオン」という名前をギリシャ語に音訳しそして短縮して表したものです。この名前は出生
時に親が付けた名前で、福音書の他の箇所では「バルヨナ・シモン」とか、「ヨナの子シモン」(マタ 16:17)とか、
「ヨハネの子シモン」(ヨハ 1:42/他)と記されています。「バルヨナ」、「ヨナ」、「ヨハネ」というのは、皆、同じ事
を指していると理解して下さい。
●「シモン」という名前は、イスラエルではごく一般的な名前でした。その例を挙げますと、同じ 12 弟子に
「熱心党員シモン」がおり(ルカ 6:15)、イエス様の兄弟の一人が「シモン」(マタ 13:55)で、ベタニヤでツァラア
トに冒された人も「シモン」(マコ 14:3)で、パリサイ人でイエス様を食事に招いた人も「シモン」(ルカ 7:40)で、
イエス様の十字架を代わりに背負わされたクレネ人も「シモン」(マコ 15:21)で、イスカリオテ・ユダの父親も
「シモン」(ヨハ 6:71)で、サマリヤの偽預言者で魔術師も「シモン」(使 8:9)で、そしてヤッファ(ヨッパ)の皮な
めし職人も「シモン」(使 9:43)という名前でした。
●イエス様の弟子の「シモン」は漁師で、兄弟アンデレと一緒に働いていました(マタ 4:18)。彼らは元々ベッ
サイダという小さな村の出身でしたが(ヨハ 1:44)、ガリラヤ湖の北の先端に位置する最も重要な町であった
カペナウムに移り住みました(ルカ 4:31、38)。カペナウムと言えばイエス様もナザレから移り住まれた町で、ガ
リラヤにおける宣教の拠点に選ばれた町でもありました(マタ 4:13)。不確かな事ではありますが、カペナウム
の廃墟の中からキリスト教会の建物が発掘されました。もしかしたら、「シモン」の家屋が教会堂として用いら
れたのではないかと推測されています。既に取り上げましたが、ルカ 4 章で、イエス様が「シモン」の姑(義理
の母親)を癒した事が記されていました(4:38-39)。ですから、「シモン」は結婚していた事が分かります。後
に、使徒パウロが、「シモン」が宣教の旅に妻を同伴していた事を記しています(1 コリ 9:5)。
―2―
3)ペテロ、イエス様によって与えられた名前(ルカ 6:14a)
●この 12 弟子シリーズの初回のメッセージで語りましたが、ペテロの名前は、四人ずつから成る三つのグ
ループで常に筆頭に記されていました!それは、彼が 12 弟子の中で重要な位置にあったという事が
分かります!マタイの福音書では、「十二使徒の名は次のとおりである。まず、ペテロと呼ばれるシモン」
(10:2)と記されています。この「まず」という言葉は、「最初」だとか「第一」という言葉に訳されるのですが、
「順々に」だとか「順序通りに」という意味で使われているのではありません。そうではなくて、「重要な中の最
初」だとか「長」だとか「主要な」だとか「最も重要な」という意味で使われている言葉です!何を言わんとし
ているのでしょうか?それは、「ペテロという名を与えられたシモン」が、12 弟子の中で主要な位置
を占め、主要な役割を果たして行く事を示している言葉なのです!
―「シモン」に「ペテロ」という名前を付けた重要性!―
●イエス様が「シモン」に対して「ペテロ」という名前を「与えられた」というのは、実は重要な意味を
持っています!イエス様は、只単に古い名前を新しい名前に入れ替えたという訳ではありません。
イエス様は彼に対して、「ペテロ」とも命名したという事でした。この弟子は時に「シモン」、時に「ペテ
ロ」、時に「シモン・ペテロ」として聖書に記されています。
●「ペテロ」とはあだ名と言う側面もありますが、その名前の「一個の岩石」あるいは「石」という意味がありま
す。当時ユダヤ人が話していたアラム語では、「ケファ」(1 コリ 1:12、3:22、9:5、15:5/ガラ2:9ケパ/第三版)
と言います。ペテロが兄弟アンデレによってイエス様の元に初めて連れて来られて対面した時に、イエス様は、
「あなたはヨハネの子シモンです。あなたをケファ(言い換えれば、ペテロ)」すなわち「岩石」と「呼ばれます」
(ヨハ 1:42)と語られました!これは、イエス様がシモンに語られた最初の言葉です!それ以来、直訳す
ると「一個の岩石」、ですから「岩」あるいは「石」というのが彼のもう一つの名前となりました!
●しかし、時々、イエス様は彼を「シモン」と呼ばれました。彼がそう呼ばれた聖書箇所を調べますと、そ
れは往々にして、彼がした事でイエス様の叱責や修正や矯正が必要な時であったという事が分かり
ます!彼にとってその名前が重要であったのには、特別な理由がありました!「シモン」の元々の性
質はせっかちで、ぐらつき、揺れ動き、頼りにならないものでした。彼には大きな約束をする癖がありま
した。しかし、その約束を最後まで守り続ける事ができない者でした。彼はある事に一途になって突進
するのですが、それを成し遂げる前にそこから逃げ出すのです。彼はよく率先して一番に物事に関わ
るのですが、逆にまたそこから一番に抜け出すのです。イエス様が彼に初めて出会った時、彼は丁度ヤ
コブの手紙に記されているような人物でした。「二心のある人で、その歩む道のすべてに安定を欠いた人」
(1:8)でした!
●イエス様は「シモン」の名前を変えられましたが、それは後に形となって表れて来ます!なぜなら、
イエス様は、その名前のように、彼がどういう者となるべきかをずっと思い出させて導いて行ったか
らです!そういう訳ですから、彼の名前が変えられた時点から、イエス様がどの名前で彼を呼ばれる
かによって、その都度彼に対するイエス様の鋭いメッセージが伝えられる事になりました!(続く)
―3―
イエス様がもし彼を「シモン」と
...............
お
.
呼
.
びになる
....
のなら、彼はその時古い時の自分のように振る舞って
........................
いるのだという事を伝える合図となりました
....................
!逆にまた、イエス
...
様がもし彼を
......
「ペテロ」
.....
とお呼びにな
......
るのなら、
.....
彼がキリストにある新しい自分として
.................
振る舞っている事
........
をお喜び
....
になる合図となりまし
..........
た
.
!
●「シモン」という名前のこの若者が「ペテロ」になるのですが、彼は元来軽率で、衝動的で、勇み足の部
分が多々ありました。彼は「岩」となる必要があっ
.............
た
.
のです
...
!それゆえ、イエス様は彼にそう命名した
のです!それ以来、イエス様はこれまでの古い名前を使ったりあるいは新しい名前を
.............................
使ったりする事
.......
によって
....
彼を穏やかに叱ったり
..........
、厳しく叱ったり、
.........
あるいはほめたりされ
..........
たのでした
.....
!
―「シモン」と呼ばれたケース(1)―
●これから、イエス様が彼を「シモン」と呼ばれたケースを取り上げましょう。イエス様のシモン・ペテロと
の最初の出会いの後、彼が度々「シモン」という名前で聖書に記される時には、二つの意味でそう呼
ばれていた事が分かります。まず、一番目ですが、それは彼の仕事や彼の家庭や彼の人間関係を表す
時にそう呼ばれていました。彼の家について話される時には、普通、「シモンの家」(ルカ 4:38/マコ 1:29)と
記されています。彼の義理の母親について話される時には、「シモンの姑」(マコ 1:30/ルカ 4:38)と記されて
います。彼の仕事である漁業に関して話される時には、「シモンの持ち舟」(ルカ 5:3)と記されています。そし
てまた、ヤコブやヨハネという彼の人間関係について話される時には、「シモンの仲間」(ルカ 5:10)と記されて
います。このように、彼の仕事や彼の家庭や彼の人間関係を表す時に、親によって命名された「シモン」
という名前が用いられるのですが、それらは生来の「シモン」について語られている事であって、彼の
霊性や彼の品性とは何ら関係のない事として表されています。
―「シモン」と呼ばれたケース(2)―
●彼が度々「シモン」という名前で記される時の二番目の意味を取り上げますが、これは理解すべき
大切なポイントです。イエス様がシモン・ペテロと最初に出会って後に、彼がキリストにあって生まれ変わ
る前の古い自分の性質を表した時、すなわち彼が言葉と態度と行動において罪を犯している時に、
イエス様は彼を「シモン」という名前で読んでいます!例を挙げて説明しますと、既に学んだルカ 5 章で、
次のように記されていました。「すると、シモンが答えた。『先生。私たちは夜通し働きましたが、何一つ捕れ
ませんでした。でも、おことばですので、網を下ろしてみましょう』」(5:5)、と。この若い「シモン」ですが、元々
漁師である自分が話しをしています!彼は疑り深いし、しぶしぶイエス様の命じられる言葉に応えよう
としています。しかし、彼がそのイエス様の命令に従った時、イエス様が本当はどなたかなのかという
事実に霊の目が開かれて行きました!そして 3 節後の 8 節で、著者のルカは、「これを見たシモン・ペテ
ロは、イエスの足もとにひれ伏して言った。『主よ、私から離れてください。私は罪深い人間ですから』」(5:8)
と記して、ペテロという名前を付け加えています!
●彼が生涯において深刻な過ちや失敗を犯した時に、イエス様が彼をどう取り扱われたのかを見て
みましょう。同じくルカの福音書ですが、22 章で、ペテロの裏切りを予見されたイエス様が次のように言わ
れました。(続く)
―4―
「シモン、シモン。見なさい。サタンがあなたがたを麦のようにふるいにかけることを願って、聞き届けられまし
た」(22:31)、と!二度にわたって、「シモン」という名前を使われました!その後、ゲッセマネの園で、
ペテロは目を覚まして祈るべきであったのですが、彼は寝てしまいました。その時の様子について、マルコの福
音書では次のように記されています。「それから、イエスは戻って来て、彼らの眠っているのを見つけ、ペテロ
に」対して、「シモン。眠っているのか。一時間でも目をさましていることができなかったのか。誘惑に陥らない
ように、目をさまして、祈り続けなさい。心は燃えていても、肉体は弱いのです」(マコ 14:37-38)、と語られま
した!このように、ペテロが叱責や警告を必要とした時には、通常、イエス様は彼の名前を「シモン」
と呼ばれました!ですから、イエス様が
.....
「シモン」
.....
と
.
言われた時はいつでもまたどこにおいても、彼は
......................
身のすくむ思いがした事でしょう
...............
。ですから、彼は、常々、「私は岩と呼ばれたい」と強く願っていたに
違いありません!そして、主はそのような願いに対して、「あなたが岩のように振る舞った時、私は
あなたを岩と呼ぶのだよ」とお答えになろうと思われたに違いありません!
―「シモン・ペテロ」と呼ばれたケース―
●使徒ヨハネが、ペテロの事を非常によく知っている事が福音書の記述から分かります。二人は生涯
にわたる友であり、隣人同士であり、また仕事仲間でした。興味深い事に、ヨハネの福音書で、ヨハネは
自分の友である彼について、15 回にわたって「シモン・ペテロ」と言及しています!ヨハネはいつもペテロの
両面を見ており、それゆえ、その両方の名前を一緒にしたのであろうと思われます。そして、事実、当のペテ
ロがペテロ第二の手紙で、自分自身の事を「シモン・ペテロ」と記しています。「イエス・キリストのしもべであ
り使徒であるシモン・ペテロから…私たちと同じ尊い信仰を受けた方々へ」(1:1)、と手紙を送っていま
す!古い自分と新しくされた自分を同時に表しています!その表現には、恐らくキリスト以前の過
去の自分の罪深く、未熟で至らなかった姿を忘れず、そのような自分が選ばれ、キリスト後に自分
が直接イエス様から訓練を受けて変えられた恵みに対する感謝の思いが込められていたのではな
いかと考えられます!そして更に、彼は、イエス様からいただいた名前を自分のものとし、そしてそ
れを自分の名字にして伝えています!(使 10:32/参 ルカ 23:3)
―「シモン」と呼ばれたケース(3)―
●復活後、イエス様は弟子たちに対してガリラヤへ戻るように指示されました。そこで彼らに再会して、ご自
分を現す事を計画しておられました(マタ 28:7)。性急なシモンはその再会を待つ事ができず、次のように弟
子仲間に語りました。「私は漁に行く」、と。すると、他の弟子たちもいつものように、「私たちもいっしょに行き
ましょう」と言ってリーダーであるシモンに従いました。「彼らは出かけて、小舟に乗り込んだ」のですが、「その
夜は何もとれ」(ヨハ 21:3)ませんでした。シモンの性急さは、徒労という結果を招きました!
●しかし、イエス様は翌日の朝、彼らのために朝食を準備して、夜通し働いた彼らの帰りを岸辺で待ってお
られました。イエス様が朝食を共にして再会された目的は、ペテロの回復にありました!なぜなら、イ
エス様が捕えられて十字架刑への陰謀が実行に移された夜、彼は「『そんな人は知らない』と言って」イエス
様を否定し、「のろいをかけて誓い始め」(マタ 27:74/第三版)ました。救い主イエス様を裏切るという、実
にひどい罪を犯しました!(続く)
―5―
シモンは三回にわたってイエスを否定しましたが、イエス様は三回にわたって彼を「シモン」と呼ばれ、「あなた
はわたしを愛しますか」(ヨハ 21:15-17)と問い掛けられました!そして、三回にわたって、ペテロはイエス様に
対する自分の愛を表しました!このように、「シモン」と呼ばれる背景には、往々にして彼の肉の性質が
頭をもたげていたのでした!
―「ペテロ」と呼ばれたケース―
●このガラテヤ湖畔でのペテロの霊的回復の際にイエス様が彼を「シモン」と呼ばれたのが、実に、
彼を「シモン」と呼ぶ最後の時となりました!それから数週間後に、ペンテコステの日を迎えます。ペテロ
とその他の弟子たちが聖霊に満たされます!そして、エルサレムを訪れている大勢の人々の前で立ち上
がって説教したのはペテロでした!そこには、岩であるペテロの姿が見られました!
―締めくくり!―
●ペテロは殆どのクリスチャンと実によく似ています!肉に属する者であり、また霊に属する者で
す!彼は時に肉に属する習慣に屈服し、また別の時には御霊によってなすべき役割を果たしたので
す!彼は時に罪深いのですが、また別の時には正しい者が取るべき行動を取るのです!時に、この
揺れ動いてよろめく者が「シモン」であり、また別の時には岩のように振る舞ったのが「ペテロ」でし
た!そのペテロが、12 弟子のリーダーであったのです!神はそのようにして一人の信仰者を成熟へ
導き、ご自分の栄光を表して行かれるのです!
【まとめ】
●冒頭で語った事ではありますが、神がどのように霊的指導者を作り上げて行くかの、ペテロに対
するイエス様のお取り扱いが恰好な実例として聖書に記されました!ペテロを備える事によって、
その後の信仰者たちが数々の教訓を学ぶよう聖書に記録されたのです!ペテロの生涯がどのよう
なものであったのかを調べてみる時に、彼の神の器としての生涯が次の四つのポイントにまとめられ
ます。それが、ペテロの生涯のアウトラインです。
【全体アウトライン】
[1]ペテロの生来の素材/次回
[2]ペテロの人生経験/次回
[3]ペテロの自信と落胆、回復と安定/次々回
[4]ペテロの成熟した品性/次々回
【まとめ&適用】 それでは、今回のメッセージのまとめをしましょう。
●12 弟子の一番目の人物である「シモン・ペテロ」については三回にわたってメッセージを取り次ぎま
すが、今回はその一回目でした。ペテロほど私たちにとって身近な人物はいないのかも知れません。そ
れゆえ、多くの事を学ぶ事ができます。肉に属する時や逆に霊に属する時、罪深い時や逆に正しく行
動する時、揺れ動く不安定な時や逆に岩のように安定して不動な時、そのようなペテロをまた私た
ちを主は愛と忍耐とを持って導かれ、成熟した信仰者やリーダーへと作り上げて行かれたのでし
た!いかがでしょうか、ペテロというイエス様の弟子を通して、あなたが学びそして教えられる事は何
ですか? それでは、祈りましょう。
―6―
【締めの御言葉】
イエス・キリストのしもべであり使徒であるシモン・ペテロから、私たちの神であり救い主であるイ
エス・キリストの義によって、私たちと同じ尊い信仰を受けた方々へ(2ペテロ1:1)。
[参考文献]
・ ジョン・マッカーサー、『マッカーサー新約注解書/ルカの福音書6-10』(ムーディー出版、2011)(John MacArthur、
The MacArthur New Testament Commentary、 Luke 6-10、 The Moody Bible Institute of Chicago、
2011、 pp.24-28.)
―7―