ルカの福音書講解説教(245)/『永遠の視点で、この世の富を用いる!』(その1)/2022.09.11
『お金について、聖書はどう教えているのか?!』
―「あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあるのです」(マタイ6:21)。―
《ルカ16:1-13/今回は序論のみ》
【前 置】
1)安部元首相殺害事件によって、旧統一教会の「敬虔を利得の手段」とする教えが炙り出された!
●先々週と先週の二回にわたって、安部元首相の殺害事件によって炙り出された旧統一教会の創始者、文鮮明の教えを聖書の御言葉で吟味する時をもちました。余りにも逸脱した聖書解釈によって慎みに著しく欠けたその異端の教えは、文字通り、「敬虔を利得の手段」(1テモ6:5)とするものでした!そしてそれは、「悪い者たちや詐欺師たちは、だましたり、だまされたりして、ますます悪に落ちて行(く)」(2テモ3:13)姿を物語っていました。旧統一教会の特徴を一言で表しますと、430世代にもさかのぼる、「先祖解怨」という教えに基づいた霊感商法や開運商法による並外れたな高額献金への誘導でした。その活動の全てが金にまつわるもので、最後は、高額献金によって初めて天国の入籍証を取得するというものでした。
●今回から二回にわたって、『永遠の視点で、この世の富を用いる!』という新しいテーマで聖書の御言葉を学びます。ズバリ、「お金」を取り上げます!キリスト教異端が教える「お金」の考え方と、聖書そのものが教える「お金」の考え方の違いに、大きく目が開かれるのではないかと推測しています!
2)お金は道徳的に中立ではあるが、それは人の道徳を正確に測る量りである!
●お金そのものは、善良なものでもなくまた邪悪なものでもありません!お金は、道徳的には中立的なものです!しかしながら、お金は人の道徳性を正確に測る量りです!どこにお金を使うかによって、その人の心がどこにあるのかが分かりますし、その人の優先順位が分かります!マタイ6:21に、「あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあるのです」と記されている通りです!あなたのお金の使い方を調べる事ができる人がいるならば、あなたの人生が道徳的にどこを向いているのかがはっきりと見極められます!
●それで、お金が必ずしも腐敗したものではありません!しかし、お金の使い道が、人に本来備わっている腐敗した罪の性質を明らかにするのです!お金が本質的に問題ではありません!それは単に、本当の問題が何なのかを示すものです!本当の問題とは、人の罪深い心なのです!
3)聖書全体は、お金についてどう語っているのか?!
●さて今回から二回にわたり、「お金」に関するセージを取り次ぎます。一回目は序論のみで、「お金について、聖書はどう教えているのか?!」という主題と、また「あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあるのです」(マタイ6:21)という副題をもって、メッセージを取り次ぐ事にします。聖書全体を通して、様々な視点から、お金や富や財を取り上げて学ぶ事にいたします。今回の序論そして次回の本論の流れを、アウトラインを通して確認する事にしましょう。
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【今回&次回のアウトライン】
◎前 置:キリスト教異端が教える「お金」と、聖書が教える「お金」の違いについて/今回(1回目)
1)安部元首相殺害事件によって、旧統一教会の「敬虔を利得の手段」とする教えが炙り出された。
2)お金は道徳的に中立ではあるが、それは人の道徳を正確に測る量りである!
3)お金について、聖書はどう教えているのか?!
◎序 論:お金について、聖書はどう教えているのか?!/今回(1回目)
1)お金にまつわるたとえ話は、イエス様のたとえ話の四割に相当する!
2)聖書は、お金をどう得、どう捉え、どう使うのか、その良い方法と悪い方法を示している!
3)神の国の目的のために献げるに当たって、欠かせない聖書的条件がある!
4)富を献げるに当たって、新約聖書が教えているいくつかの大切な原則がある!
◎本 論:永遠の視点を通して、この世の富を用いる!/次回(2回目)
[1]たとえ話(ルカ16:1-8)
1)財産を着服した「管理人」へ会計報告を命じる「金持ち」の主人(16:1-2)
2)窮地に立たされた「管理人」の打開策そしてその実行(16:3-7)
3)「この世の子ら」の賢さ、「光の子ら」の遥かに勝る賢さ(16:8)
[2]たとえ話の適用(ルカ16:9-13)
1)信仰者は他者との関係において、お金をどう捉えるか(16:9)
2)信仰者は自分自身との関係において、お金をどう捉えるか(16:10-12)
3)信仰者は神との関係において、お金をどう捉えるか(16:13)
【序 論】
◎旧新約聖書の教えに見られるお金の重要な役割!
1)お金にまつわるたとえ話は、イエス様のたとえ話の四割に相当する
●第一ポイントです。イエス様が福音書でお語りになられた39のたとえ話の内、16のたとえ話が、この世の宝にどう対処すべきかという内容です!すなわちたとえ話の41%は、お金に関するものです!また一方、福音書において、平均すると、10節毎に、資産の管理にまつわる事をイエス様が教えておられる事になりますが、それは何と、天国や地獄を合わせた教えよりも多いのです!(Wow)聖書全巻では、二千箇所にわたって富や財産について言及されていますが、それは、信仰や祈りに言及している箇所よりも二倍に相当します!(Wow)このように、イエス様の教えの中では、お金や富や財が重要な役割を果たしているという事がうかがえます!そして、それは決して驚く事ではありません!と言うのも、お金・富・財というものが、社会においてまた個々人の生活においてとても身近なものあり、且つ重要な役割を果たしているという事だからです!
●人々は、多くの時間を割いてお金について考えます!お金をどのように得、それをどのように使い、それをどのように蓄え、それをどのように投資し、また一方、お金をどのように借り、お金の入出金をどのように記録に留め、そして時にお金をどのように手放すかのかを考えます。(続く) ―2―
この社会で、人々は大きくお金に気を取られていますし、お金にまつわる心配が尽きず、お金にまつわる貪欲が生まれ、自己中心が生まれ、不平不満が生まれ、拝金主義が生まれ、そして傲慢な思いが生まれます!
2)聖書は、お金をどう得、どう捉え、どう使うのか、その良い方法と悪い方法を示している!
―お金をどう手に入れるか、その良い方法―
●第二ポイントに進みますが、聖書もまた、お金をどう得、それをどう捉え、そしてそれをどう使うか、という点について多くの事を明示しています!それで、その順番に沿って、御言葉を学んで行く事にしましょう。まず一番目に、お金を得るに当たって、聖書はその正しい方法と悪い方法を示しています!正しい方法の一つ目ですが、お金を得る最も重要な方法は、働く事を通してです!箴言14:23は、次のように告げています。「いかなる労苦にも利益がある。無駄口は損失を招くだけ」、と!(参/箴6:6-11、20:4、28:19)聖書は、働く事の基本的な意義を伝えています!そしてパウロは、第2テサロニケ3:10で、働ける状態にありながらも、「働きたくない者は食べるな」とさえ書き送っています!勿論、聖書は、諸事情で働けない人に働くよう勧めてはいません。
●お金を得る二つ目の正しい方法は、得たお金を蓄える事によって、将来に備える事ができるという点です!ソロモンは、次のように述べています。「知恵のある者の住まいには、好ましい財宝と油がある。しかし、愚かな人はこれを呑み尽くす」、と!(箴21:20)。そしてまたソロモンは、「この地上には小さいものが四つある。それは知恵者中の知恵者だ」と述べて後に、その一つの「蟻」について次のように述べています。「蟻は力のないものたちだが、夏のうちに食糧を確保する」と!(箴30:24-25)蟻が活動できない冬の到来に食料を備えないのならば、それは蟻にとって死活問題となるからです!人よ、蟻から学び、将来に備えて蓄えなさいと教えております!旧統一教会はどうでしたか?安部元首相殺害事件の山上容疑者の旧統一教会信者の母親はどうでしたか?1億円近い献金をして後、破産しています。これは、聖書に反する献げ方です。聖書はお金を蓄える事を教えています!勿論、お金を蓄えた事が神に信頼するよりも安心するという意味では決してありません!
●三つ目に、お金は、人が自分の経済状況を把握し、その上で賢くその使い道を計画する事によって保たれます!ソロモンは再び次のように述べています。「あなたの羊の様子をよく知り、群れを心に留めておけ。富は永久に続くものではなく、王冠も代々に続かないからだ」、と!(箴27:23-24)永久に続かない富であれば、尚更、その使い道を賢く計画して行くのは当然な事です!
●そして最後の四つ目に、お金は、贈り物として与えられる事によって得られるものだとも、聖書は教えています!使徒パウロは、その点を、自分自身の体験を通して次のように伝えています。「ピリピの人たち。あなたがたも知っているとおり、福音を伝え始めたころ、私がマケドニアを出たときに、物をやり取りして私の働きに関わってくれた教会はあなたがただけで、ほかにはありませんでした。テサロニケにいたときでさえ、あなたがたは、私の必要のために、一度ならず二度までも物を送ってくれました」、と!(ピリ4:15-16)お金・物資・財が人を通して与えられる事もまた、それらを得る方法の一つだという事を聖書は教えております!
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―お金をどう得るのか、その悪い方法―
●逆に、聖書は、お金を得る悪い方法についても記しています!出エジプト20:15の十戒の八番目やエペソ4:28に記されていますように、人々は他の人から「盗(む)」事によってお金を得ます。また、詐欺を働く事によってもそうです(詩37:21/ホセ12:7/アモ8:5/ミカ6:11)。詐欺と盗みが重なる事によって、日本における昨年1年間(2021年間)のクレジットカードの不正利用は330億余りで、過去最高額でした!物凄い損害額です!現代、人々はそのようにして他者から盗んでいます!それとまた、人は、法外な利息を課してお金を盗みます。出エジプト22:25には、次のように記されています。「もし、あなたとともにいる、わたしの民の貧しい人に金を貸すなら、彼に対して金貸しのようであってはならない」、と!すなわち、同胞のイスラエル人から利息を取ってはならない事を、律法は定めています!(参/レビ25:36-37、ネヘ5:7、詩15:5、箴28:8)また一方、ヤコブ5:4では、当然支払うべきものを引き延ばす事によって、他の人から盗んではならい事が記されています!あるいはまた、ギャンブル(賭け事・ばくち・賭博)によってお金を手に入れる事を、聖書的で肯定していません!賭け事というのは、神の摂理によって守られるよりも、偶然に信頼して守られる事を意味しているからです!
―お金をどう捉えるか、その良い方法―
●二番目に、お金をどう捉えるか、すなわちお金についてどう考えるかについても、聖書はその正しい方法と悪い方法を示しています!一つ目に、お金に対する正しい捉え方というのは、まず、神が全てを所有しておられる事を認めるという事です!一年程前のメッセージでも触れましたが、ハガイ2:8で、神は、「銀はわたしのもの。金もわたしのもの」と告げられました!また、詩篇50:10では、「森のすべての獣はわたしのもの。千の丘の家畜らも」、と語っておられます!あなたの全ての財の所有者が神である事を決して忘れてはなりません!そして更に、あなたに「富を築き上げる力を与え(て)」おられるのもまた神ご自身です!(申8:17-18/参 1テモ6:17)ですので、あなたがお金を得る事ができる源であられる神を、あなたは決して忘れてはなりませんし、そのお方を第一にすべきです!
―お金をどう捉えるか、その悪い方法―
●二つ目のお金に対する悪い捉え方や悪い考え方についても取りあげましょう。その筆頭に来るのは、お金を愛するという事です!お金を愛する事は、悲惨な結果を招きます!使徒パウロはテモテに宛てた手紙の中で、次のように語っています。「金銭を愛することが、あらゆる悪の根だからです。ある人たちは金銭を追い求めたために、信仰から迷い出て、多くの苦痛で自分を刺し貫きました」(1テモ6:10)、と!その前の節では、「金持ちになりたがる人たちは、誘惑と罠と、また人を滅びと破滅に沈める、愚かで有害な多くの欲望に陥ります」(6:9)と記して、警告を与えています!お金を愛する事は、実に、破壊的です!その犠牲者となった人々の名前が、聖書に記されています。それは、アカンであり(ヨシ7:1-25)、バラムであり(民22-24)、イスカリオテのユダであり(マタ26:24/使1:25)、そしてアナニアとサッピラです(使5:1-10)。
●お金を愛する事は、神への信頼を失わせます!(ヨブ31:24-28/箴11:28/1テモ6:17)神の恩への感謝の思いを失わせ、傲慢な者となります!(申8:12-17)そして、愚かな振る舞いへと駆り立てます!(ルカ12:16-21)それは、神からさえも盗ませるのです!(マラ3:8)(続く)
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そして、他者の必要に関心を払わせなくさせます!聖書は次のように警告しています。「この世の財を持ちながら、自分の兄弟が困っているのを見ても、その人に対してあわれみの心を閉ざすような者に、どうして神の愛がとどまっているでしょうか」、と!(1ヨハ3:17)
―お金をどう使うのか―
●そして三つ目に、聖書はお金をどう適切に使うかという点についても明確に述べています!まず、人は自分自身を経済的に支えるためにお金を得た上で、そのお金を使います(2テサ3:10-12)。先程引用した聖書箇所を含めますが、この点について、聖書は次にように語っています。
3:10 あなたがたのところにいたとき、働きたくない者は食べるな、と私たちは命じました。3:11 ところが、あなたがたの中には、怠惰な歩みをしている人たち、何も仕事をせずにおせっかいばかり焼いている人たちがいると聞いています。3:12 そのような人たちに、主イエス・キリストによって命じ、勧めます。落ち着いて仕事をし、自分で得たパンを食べなさい(2テサ3:10-12)。
●また、お金を家族関係においてどう適切に使うかという点について、聖書は次のように述べています。「もしも親族、特に自分の家族の世話をしない人がいるなら、その人は信仰を否定しているのであって、不信者よりも劣っているのです」、と!(1テモ5:8)すなわち、家族の経済的必要のために、得たお金を有効に用いる事を聖書は勧めています!それからまた、国のためにも、お金を適切に使うよう勧めています!その点について、使徒パウロは、「13:6・・・あなたがたは税金も納めるのです。彼ら」すなわち国の権威者たちは「神の公僕であり、その務めに専念しているのです。13:7 すべての人に対して義務を果たしなさい。税金を納めるべき人には税金を納め、関税(物品税/通行税等)を納めるべき人には関税を納め、恐れるべき人を恐れ、敬うべき人を敬いなさい」、と勧めています!(ロマ13:6-7)それからまた、困窮状態にある人々を助けるために「施しをする」よう、聖書は信仰者に勧めています!(マタ6:2-3/ヤコ2:15-16)
3)神の国の目的のために献げるに当たって、欠かせない聖書的条件がある
●第三ポイントです。これまで見て来た事柄を遥かに超えて、神の国の目的のために献げるには、欠かせない聖書的な条件があります!その一番目に、献げる事で本当に神をほめたたえ、神に栄光を帰したい人は、自分のお金、所有物、時間、そして才能、それら全ての所有権を神に明け渡さなければなりません!二番目に、キリストを高く上げる事と、福音を宣べ伝える事を、自分の人生の究極の目標としなければなりません!そして最後の三番目に、負債や借金から抜け出す手段を講じる事によって、自分のお金を、キリストを高く上げる事、福音を宣べ伝える事というの目的のために献げるという信仰者本来の立ち位置に納まる事ができます!
●負債や借金から抜け出す手段を講じるという事は、具体的にどういう事を指すのでしょうか?以下の事を実行する事は大切です!正当な請求が来たものについては支払う事、お金の使い方には優先順位をつける事、不必要な出費を取り除く事、長期間の負債をもたらしているものについては売り払う事、贅沢品のために借金する事を許さない事です!そしてそのような中でとても大切な事は、自分が置かれた状況下で満足するという事を学ぶ事です!私たちは、使徒パウロが記した言葉に学び、そして倣う事が大切です!ピリピ4:11~13で、彼は次のように伝えています。
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4:11 乏しいからこう言うのではありません。私は、どんな境遇にあっても満足することを学びました。4:12 私は、貧しくあることも知っており、富むことも知っています。満ち足りることにも飢えることにも、富むことにも乏しいことにも、ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を心得ています。4:13 私を強くしてくださる方によって、私はどんなことでもできるのです。
4)富を献げるに当たって、新約聖書が教えているいくつかの大切な原則がある!
●第四ポイントです。富を献げるに当たって、新約聖書が教えているいくつかの大切な原則がありますので、それらをお伝えする事によって、今回の序論のメッセージを締めくくる事にしましょう!クリスチャンが捧げものをするという時、献金をするという時、それは完全に自発的なものであるべきです!聖書は、次のように告げています。「一人ひとり、いやいやながらでなく、強いられてでもなく、心で決めたとおりにしなさい。神は、喜んで与える人を愛してくださるのです」、と!(2コリ9:7)与える事や献金を献げるという事は決して強制されてするものではなく、自発的に、喜びに溢れて、切望して、熱意をもって、そして心からするものです!そしてそれは、隠れてなされるべきもので、律法主義者や偽善者たちがしていたような公の場で人目を引くような形でなされるべきではありません!(マタ6:2-4)また一方、1コリント16:2で、「献金」については、「いつも週の初めの日に、収入に応じて、いくらかでも手もとに蓄えておきなさい」と記されています!そのように、「献金」は定期的に、また計画的に行う事を示しています!また、献金は愛によって動機づけられて行うものであり、律法主義的な強制や脅迫によってなされるべきものでは決してありません!(2コリ8:8)この点について、旧統一教会の献金の強要は、著しく聖書から逸脱していました!
【まとめ】 それでは、この度のメッセージをまとめましょう。
●『お金について、聖書はどう教えているのか?!』とい主題で一回目のメッセージを取り次ぎました。第一に、お金自体は道徳的には中立ですが、「あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあるのです」と記されている通り、お金は人の道徳を正確に測る量りです!お金が問題なのではなく、お金の使い道が、人に本来備わっている罪の性質を明らかにします!お金が日常生活で重要な役割を果たしているがゆえに、それにまつわる心配、不平不満、自己中心、貪欲、拝金主義、そして傲慢が生まれて来ます!
●そこで第二に、お金をどう得、どう捉え、どう使うかという点を取り上げました。その一番目のお金をどう得るかですが、それは働く事を通してお金を得る事が最も重要な方法であり、聖書が勧めている点でした!そして、得たお金を蓄える事によって将来に備えるよう聖書は勧めています!同時に、人は自分の財政状況を適切に判断し、賢くその使い道を計画する事によってお金を保つ事ができます!そしてまた聖書は、お金は、贈り物として与えられる事によっても得られるものだ教えています!逆に聖書は、人は他者をだましたり、法外な利息を課したり、正当な支払いを引き延ばしたりする事によってお金を盗む事になると警告しています!またギャンブルによってお金を得る事も、神ではなく偶然に信頼を置く事を意味し、神はそれを決してお喜びになりません!二番目に、お金をどう捉えるかについて学びました!その一番目に、人の全ての財の所有者が神であるという事、そして富を築く力も神が与えておられるという事を、決して忘れてはならないという事でした!(続く) ―6―
逆に、お金に対する悪い捉え方というのはお金を愛する事で、それは神への信頼と感謝を失わせ、愚かな振る舞いへと駆り立てます!そのようにして人は神からをも盗む事ができ、同時に他者の必要にも関心を払わなくなります!そして三番目に、お金をどう適切に使うかという点ついても学びました!自分自身を経済的に支え、家族の経済的必要を満たし、国に対して税金を支払い、困窮状態にある人々を助けるためにお金を用いるよう聖書は勧めています!
●第三に、神の国の目的のために献げるに当たって、欠かす事のできない聖書的条件がありました!その条件の一番目に、自分たちのお金、所有物、時間、才能も、それら全ての所有権を神に明け渡さなければなりません!二番目に、キリストを高く上げる事と、福音を宣べ伝える事を、自分たちの人生の究極の目標としなければなりません!そして三番目に、もし負債や借金があるならば、それから抜け出す手段を講じる事によって、自分たちのお金を、神をほめたたえる事と福音伝道ために使うという信仰者本来の立ち位置に納まる事ができます!借金を背負わないためには、正当な請求が来たものについては支払う事、お金の使い方には優先順位をつける事、不必要な出費を取り除く事、長期間の負債をもたらしているものについては売り払う事、贅沢品のために借金する事を許さないという事でした!その中でとても大切な事は、使徒パウロのように、自分が置かれた状況下で満足する事を学ぶという事でした!
●最後の第四に、富を献げるに当たって、新約聖書が教えているいくつかの大切な原則とは、財を献げるという時、それは完全に自発的なものであるべきという事でした!そしてそれは、隠れてなされるべきもので、人目を引くような形でなされるべきではありません!また、それは定期的に、また計画的に行われるべきだという事でした!
【適 用】 それでは次に、今回のメッセージの適用をしましょう。
●「あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあるのです」とイエス様は語られました!いかがでしょうか、「あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあのです」と言われて、あなたが真っ先に思う事は何ですか?あなたのお金の使い道は、神の栄光を表わしていますか?それとも、あなたに本来備わっている腐敗した罪の性質を表していますか?
●あなたが得たお金を蓄える事によって将来に備えていますか?自分の財政状況に見合ってお金の使い道を計画し、お金を保つようにしていますか?贈り物として与えられた富や資産を神に感謝し、有効に用いていますか?正当な支払いを引き延ばしたりする事によってお金を盗んではいませんか?あなたがギャンブルをして、神ではなく偶然に信頼を置いてはいませんか?あなたは、あなたの全ての財の所有者が神であるという事を認めて、そのお方に従っていますか?そしてまた、神が、あなたに富を築く力を与えておられる事に対して、神に感謝をささげ、献げものを通して神をたたえていますか?あなたはお金を愛していませんか?そうする事によって神への信頼と感謝を失っていませんか?そうする事によって、あなたは神から盗んでいませんか?また、あなたは他者の必要に関心をもっていますか?あなたは自分自身を経済的に支え、家族の経済的必要を満たし、国や市町村に対して税金を支払い、困窮状態にある人々に心を配っていますか?
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●あなたは自分のお金、所有物、時間、才能、それら全ての所有権を神に明け渡していますか?キリストを高く上げる事と、福音を宣べ伝える事を、あなたの人生の究極の目標にしていますか?あなたには負債や借金がありますか?それから抜け出す手段を講じる事によって、あなたのお金を、キリストを高く上げる事、福音を宣べ伝える事の目的のために使うという、信仰者本来の立ち位置に納まっていますか?あなたが借金を背負わないために、正当な請求が来たものについては支払っていますか?お金の使い方に優先順位をつけていますか?不必要な出費を取り除いていますか?長期間の負債をもたらしているものについては売り払うようにしていますか?贅沢品のために借金する事を許さないようにしていますか?そして何よりも、自分が置かれた状況下で満足する事を学んでいますか?あなたの献げものは完全に自発的なものですか?あなたの献げものは隠れてなされていますか?そして最後に、あなたの献げものは定期的に、また計画的になされていますか? それでは、祈りの時をもちましょう。
【締めの御言葉】
「6:19 自分のために、地上に宝を蓄えるのはやめなさい。そこでは虫やさびで傷物になり、盗人が壁に穴を開けて盗みます。6:20 自分のために、天に宝を蓄えなさい。そこでは虫やさびで傷物になることはなく、盗人が壁に穴を開けて盗むこともありません。6:21 あなたの宝のあるところ、そこにあなたの心もあるのです」(マタイ6:21)。
[引用&参考文献]
・ジョン・F・マッカーサー、『マッカーサー新約注解書/ルカの福音書11-17』(ムーディー出版、2013) (John MacArthur, The MacArthur New Testament Commentary, Luke 11-17, The Moody Bible Institute of Chicago, pp. 331-334.)
・同上、『いったい、誰のお金なの?』(ワード出版、2000) (John MacArthur, Whose Money Is It Anyway?, The Word Publishing, Nashville, pp. 3-4.)
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