時宜メッセージ(1)/『安倍元首相殺害事件&旧統一教会の教え』/2022.08.28
『旧統一教会の“先祖解怨”を斬る!』
―安部元首相殺害事件で公にさらされた文鮮明の教えとその実態―
《出エジプト20:5/ローマ3:10/エペソ2:8-10/ルカ16:19-31/他》
【序 論】
●神のご計画は深遠なもので、私たちが全てを悟る事ができないものです!安倍元首相殺害事件を通して公にさらされたのは、実に、旧統一教会の教えとその実態でした!そして、その創始者である文鮮明の実態もまた白日のもとにさらされました!彼はかつて長老派キリスト教会の会員であり、東京の早稲田高等工学校を卒業しており、四度の結婚で17名の子供がいます。その教えは聖書を含め、聖書には記されていないカトリックの教えやモルモン教の教えに類似していたり、仏教の教えも混ぜ込んでおり、実に雑多な教えが入り乱れています。第一級の宗教的詐欺師であり、自らを再臨のキリストと称するに至り、その錬金術は巨万の富を引き寄せ、影響力を世界へ広めて行きました。
●二回にわたるメッセージを通して、文鮮明が創設した旧統一教会の教理とその実態を取り上げます。一回目のメッセージで取り扱う教理のキーワードが「先祖解怨」で、次週の二回目のキーワードが、正統派キリスト教の教理を実に巧みに利用した「創造原理」・「堕落論」・「復帰原理」です。一回目の今回の主題は『旧統一教会の“先祖解怨”を斬る!』で、副題が「安部元首相殺害事件で公にさらされた文鮮明の教えとその実態」です。それでは、二回にわたるメッセージの概要をアウトラインで押える事から始めましょう。
【アウトライン①】(2022/8/28/メッセージ)
◎旧統一教会の先祖解怨を斬る!
[1]文鮮明の聖書教理と適用の実態/その1(マタイ6:20/他)
1)“先祖解怨”によって先祖を救う事ができる
2)義人や聖人は天国に行け、善行が人を天国に入れる事ができる
3)地獄の先祖の救いと現世における天国入籍証を得るには高額献金が必要である(マタイ6:20)
[2]文鮮明の聖書教理と適用の吟味/その1(出エジプト20:5/他)
1)「先祖解怨」によって先祖を救う事はできない
(出エジプト20:5/申命記24:16/エゼキエル18:19-32)
2)義人や聖人はおらず、善行が人を天国に入れる事はできない(ローマ3:10/エペソ2:8-10)
3)地獄の先祖の救いと現世における天国入籍証を得る事は高額献金ではできない
(マタイ6:20、4:1-11/2コリント11:14)
―1―
【アウトライン②】(2022/9/4/メッセージ)
◎旧統一教会の創造原理・堕落論・復帰原理を斬る!
[1]文鮮明の聖書教理と適用の実態/その2(創世記3:1-7)
●「創造原理」・「堕落論」・「復帰原理」について(創世記3:1-7)
[2]文鮮明の聖書教理と適用の吟味/その2(創世記3:1-7/他)
1)文鮮明の「創造原理」・「堕落論」・「復帰原理」を斬る(創世記3:1-7)
2)聖書の「創造」・「堕落」・「回復」の教えと適用に学ぶ(創世記3:1-7/1テモテ2:13-15)
ア)神の創造の秩序の中に定められた男女の役割(1テモテ2:13/創世記3:1-7)
イ)人間堕落の最終責任を神の創造の秩序から見極める(1テモテ2:14)
ウ)一人の女性が人類を罪に陥れたが、女性たちには人々を神へ導く特権がある(1テモテ2:15)
◎本 論:旧統一教会の先祖解怨を斬る!
[1]文鮮明の聖書教理と適用の実態(創世記3:1-7)
―前 置―
●先月、7月22日と23日の二日間にわたって、TBS「報道1930」で、「旧統一教会と日本政治」という番組が放映されました。教会員の方がその番組を録画して、私に提供してくれました。そのような協力によって、説教者である牧師を支えてくださっている事に感謝を表します。そのテレビの報道内容に私が調べた資料を付け加えて、旧統一教会の聖書解釈並びにその適用の実態を浮き彫りにする事にします。そして、そのキリスト教異端の教えを吟味し、福音主義の立場に立つ私たちの聖書理解と適用について、二回にわたってお伝えする事にします。
●次回、更に深く扱いますが、その報道番組のいいところは、旧統一教会が創世記3章に出て来る人間堕落の聖書箇所をどう解釈し、現代にどう適用しているのかを伝えてくれている点です!その聖書解釈を土台にした教えが、実に、日本において旧統一教会が金銭トラブルを起こしている主たる原因です!1987年から2021年までの34年間にわたる被害件数が34,537件あり、被害総額は1,237億円です。昨年、2021年だけでも47件の被害が報告されており、被害総額は3億3,153万円にも達しています。
1)「先祖解怨」によって先祖を救う事ができる
●そこで、その主たる原因を作っている一つ目の旧統一教会の中心的な教理が、「先祖解怨(せんぞかいおん)」というものです!「先祖解怨」とは、信者の先祖の悲しみ、嘆き、無念さ、心残り、未練を、何代にもさかのぼり、献金によってそれらを解いて行くという事を意味します。これが、旧統一教会が高額の献金を集める時の基本となる考えです!旧統一教会の信者の先祖を何代にもさかのぼり、献金によって恨みを解くのです!教団が信者に対して長期間にわたって献金を行わせるためのやり方を、30年以上にわたってその被害者救済に当たって来た、「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の山口広氏という方がおられます。(続く)
―2―
彼が、教団側の“霊能者の先生”と呼ばれる人の語り口調を次のように演じて伝えてくれていまので、まずはそれをお伝えする事から始めましょう。ちなみに、この“霊能者の先生”と呼ばれる方々は、教団による一週間の研修を経て即席に出来上がった“霊能者”です。次のような手口によって、信者たちが説得されて行きます。信者に対して、
・あなたは、お父さんとお母さんの愛の結晶として生まれました。お父さんとお母さんも、そのお父さんとお母さんから生まれました。私たちのご先祖は扇のように広がり、沢山のご先祖の中から今あなたがいる。では、そのご先祖たちの行いと私たちのこれからの運勢はどうなるのか・・・?人のために生きて、いい人生を歩んだご先祖が沢山いる方は幸せに恵まれる。財産や様々な幸運に恵まれる。しかしながら、自分のために生きてしまったご先祖、そして死後悪霊になったご先祖が沢山いる方々は、色々な不幸に見舞われる事が多いと言われています。
2)義人や聖人は天国に行け、善行が人を天国に入れる事ができる
●次の二つ目に、義人や聖人は天国に行け、善行が人を天国に入れる事ができる、という教えです!引き続き、教団の“霊能者”の説得をお聞きください。
・私たちは、十月十日お母さんのお腹にいる時は、地上生活の準備期間です。そして、地上生活の80年間は肉体と心があります。心と体が一緒になって育っていく訳です。そして死ぬとどうなるか、肉体は土に還りますが、心は、これを「霊人体」と言いますが、心の体が永遠に霊界で生活しているんです。肉体は80年で滅びるが、霊界は永遠なんです。霊界は三層に分かれています。一つは天国。これは義人聖人が入る世界。次に中間霊界、誰かのために生きた人が入る世界です。では、私たちのご先祖が、例えば財産の怨念、色情の怨念、あるいは殺傷の怨念、これを抱えて亡くなった方々はどうなるかというと、永遠に地獄の蓋の下で苦しみ続けるんです。その永遠に苦しんでいるご先祖たちは「助けてくれ」と地上の私たちに合図を送るのです。この合図が何かというと、交通事故であったり、不倫をさせたり、愛情に恵まれない結婚であったり、・・・重病にさせたり・・・。そして、地獄のおりの中で永遠に苦しむ事なるのです。その地獄から「助けてくれ」と地上の私たちに救いを求めている、というのです!(Wow)
3)地獄の先祖の救いと現世における天国入籍証を得るには高額献金が必要である(マタイ6:20)
●そして三つ目に、悪い先祖によって、現在の私たちが不幸に見舞われるという教えです!説教が延々と続く中、その“霊能者”は次のように説得に乗り出します。
・じゃぁどうしたらいいのかというと、「お祈りをしてきます」と言ってその場を離れます。そして、お祈りから戻って来て、何を言うかと思うと「4,500万円・3,500万円・2,100万円、この3つの数字から何を選びますか?」「ええ、なんですか?」すると、「天に宝を蓄えなさい」(マタ6:20)つまり、あなたの真心を、あなたの持っている財産の中から天に捧げてください。それで、ご先祖様を救えるんです、と。それをやらなければ、地獄に行ってしまう。
・ここで救う先祖とは七代前まで遡ります。七代前までのご先祖の解怨をする。自分の両方の両親のそれぞれ四氏族を七代前まで遡る。(続く)
―3―
そして、配偶者の両親のそれぞれ四氏族の先祖を七代前まで遡る。最初の七代は70万円、その四氏族分なので280万円、そこに霊界祝福献金140万円の四氏族分560万円が加わり、八代目から解怨のための献金は減額されますが、それが120代まで続き、合計で1,984万円にのぼります。
・霊界祝福献金140万円はそのままの額で据え置かれます。何と、今では430代まで行う事になっているという事ですから、それはもう莫大な金額です。一生掛かっても払えません!この「先祖解怨」の献金や「霊界祝福献金」が旧統一教会の献金のシステムです。それにプラス、「合同結婚式」の「祝福」を受けるために140万円の献金、そして更に140万円相当の献金をして「天国への入籍証」が与えられます。驚くのは、世界の旧統一教会のすべての献金の七割から八割近くが日本人の信者からのものだと言います。・・・実に、旧統一教会の“正体”ともいうべき実態がそこにあるのです!
[2]文鮮明の聖書教理と適用の吟味(出エジプト20:5/他)
●文鮮明と旧統一教会の悪行を羅列して行きますと、正直、嫌気が指して来ますが、これまで取り上げた文鮮明の三つの教えを、聖書そのものから吟味して行く事にしましょう。
1)「先祖解怨」によって先祖を救う事はできない
(出エジプト20:5/申命記24:16/エゼキエル18:19-32)
●「先祖解怨」によって先祖を救う事はできない、という一つ目のポイントを取り上げます。文鮮明の教え、そしてその説得の手口は、一週間で仕立てられた霊能者によって、次のように実行されていました。「人のために生きて、いい人生を歩んだご先祖が沢山いる方は幸せに恵まれる。財産や様々な幸運に恵まれる。しかしながら、自分のために生きてしまったご先祖、そしてそれら死後悪霊になったご先祖が沢山いる方々は、色々な不幸に見舞われる事が多い」、と。仏教の「因果応報」という教えもまた、文鮮明は取り入れています。自分が設立した宗教団体が利益を得るためには、手段を選びません。どんな宗教の教えでも用いるのです。
●ところが、聖書にも、一見、これと似た教えがあるようにも見受けられる箇所があります。出エジプト20:5は、「あなたの神、【主】であるわたしは、ねたみの神。わたしを憎む者には父の咎を子に報い、三代、四代にまで及ぼし」、と記されています。旧約聖書は神とイスラエルを夫婦という結婚の契約関係にたとえており、その契約が偶像の神々によって破られる時、神の「ねたみ」が現れる事を記しています。先祖が神を「憎(んで)」悪しき行為に及ぶ時、その報いが、一見、その子孫にも及ぶというようにも取られ得る記述です。
●ところが、申命記24:16は、次のように記されています。「父が子のために殺されてはならない。子が父のために殺されてはならない。人が殺されるのは自分の罪過のゆえでなければならない」、と!また一方、エゼキル18:20は、「罪を犯したたましいが死ぬのであり、子は父の咎について負い目がなく、父も子の咎について負い目がない」とはっきり告げています!
●この二つ御言葉を踏まえた上で、先程の出エジプト20:5で語られていた「わたしを憎む者には父の咎を子に報い、三代、四代にまで及ぼし」という御言葉を紐解くと、次のような意味となります。(続く)
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神の律法すなわち神の教えを破った世代の中で育てられた子供たちは、自然に、その悪影響を受けてしまいます。そして、神に反抗する世代となります。そういう意味で、邪悪な世代というものは、何世紀にもわたって、その悪が逆に繰り返されて行く事になるのだというのです。邪悪な先祖が苦しんで、現世の私たちに「助けてくれ」と言って合図を送り、それが現世における私たちの不幸ではないのです!私たちが現世で不幸になる原因は、私たち自身が罪の中に生まれているがゆえに、神から離れ、神を無視している者だからです!全ての不幸の原因は、私たち自身にあります!それゆえ、その罪を解放してくれる救い主イエス・キリストが必要なのです!
●「自分のために生きてしまった先祖、そしてその人々が死後悪霊にな(る)」という事は決してありません!それは、あくまでも人の霊のままです。また、そのような「先祖が沢山いる方々」が、「色々な不幸に見舞われる事が多い」という文鮮明の教えは、聖書の真理に基づいたものではない誤った教えです!そのような誤った教えを説いて恐怖心をあおり、高額の献金を要求するのはまさに詐欺行為であり、カルトの手法です!文鮮明の教えは誤っており、悪質です!
2)義人や聖人はおらず、善行が人を天国に入れる事はできない(ローマ3:10/エペソ2:8-10)
●二つ目の義人や聖人はおらず、善行が人を天国に入れる事はできないというポイントに進みましょう。霊能者の説得には、文鮮明の教えが次のように反映されていました。「霊界は三層に分かれています。一つは天国。これは義人聖人が入る世界。次に中間霊界、誰かのために生きた人が入る世界です。・・・私たちのご先祖が・・・財産の怨念、色情の怨念・・・殺傷の怨念、これを抱えて亡くなった方々はどうなるかというと、永遠に地獄の蓋の下で苦しみ続けるんです。その永遠に苦しんでいるご先祖たちは「助けてくれ」と地上の私たちに合図を送るのです」、と。
●聖書は「天国」と「地獄」を説いていますが、「中間霊界」というのは説いていません。これは、カトリックが説く「煉獄」にも見られる同じような教えです。地上の信者が祈りや儀式や善行によって、天国と地獄の中間にある「煉獄」からまだ救われていない魂を天国に移すという教えです。また一方、モルモン教では「代理のバプテスマ」という教えがあり、地上の信者が先祖に代わってバプテスマを受ける事で、救われていない魂を天国へ移すという教えです。旧統一教会も同じ手法を用いて、それを金儲けにつなげています。聖書は、そのよう人をどう表現しているでしょうか?それは、「知性が腐って真理を失い、敬虔を利得の手段と考える者たち」と告げています!(1テモ6:5)率直に言いますと、聖書を金儲けの手段にしているという事です!
●聖書は、次のように断言しています。「義人はいない。一人もいない」、と!(ロマ3:10)そしてそもそも、人の救いというものは、献金を含め、人の良い「行いによ(って)」達成されるものではありません!(エペソ2:9)救いはひとえに、神の「恵みのゆえに・・・信仰によ(って)」なされるものです!(エペソ2:8)その上で、神の恵みと神に対する信仰によって救われた者が初めて、神が「あらかじめ備えてくださ(った)」、「良い行いに歩むように」されるのです!(エペソ2:10)行いが救いに先立つ事はありません!救いが行いに先立つのです!どんなに献金を積んでも、その善行によって自分もまた先祖も救う事はできません!旧統一教会の献金のシステムにつきましては、次回のメッセージで更に詳しく取り上げる事にします。(エペソ2:8-10) ―5―
●また、文鮮明が教えているように、地獄で「苦しんでいるご先祖たちが、『助けてくれ』と地上の私たちに合図を送る」事は一切ありません!なぜなら、聖書のどこにもそのような記述がないからです!金持ちとラザロのたとえ話で、金持ちが黄泉(ハデス)での苦しみを伝えていますが、それは地上の人々にではなく、天にいるアブラハムへの訴えです。地獄の声は、地上には届きません!
3)地獄の先祖の救いと現世における天国入籍証を得る事は高額献金ではできない
(マタイ6:20、4:1-11/1コリント11:14)
●三つ目に、今回のメッセージで扱う最後のポイントです。それは、地獄の先祖の救いと現世における天国入籍証を得る事は高額献金ではできないという点です。文鮮明はマタイ6:20の「天に宝を蓄えなさい」という聖書御言葉を用いて、旧統一教会の終わりのない高額の献金システムを構築して行きました。イエス様が荒野においてサタンの誘惑を受けた時、サタンが用いたのは神の御言葉でした!文鮮明はサタンと同じ手法で神の御言葉を用い、まるで「光の御使い」のように「変装して」多くの人々を巧みに惑わし(2コリ11:14)、更には自らを再臨のキリストと称して多くの人々を欺き、旧統一教会の巨大組織を作り上げました!いかがでしょう、「再臨のキリストは92歳の老衰で、そして最後は肺炎で死にました」と言う時、人々は、彼を本当に神だと認めるでしょうか?!しかしそれでも、旧統一教会の信者の目は覆われ、彼を再臨のキリストと仰いでいるのです!彼を礼拝の対象にしているのです!日本における三大キリスト教異端として数えられているエホバの証人の伝道者数が21万を超え、モルモン教徒が12万人ですが、旧統一教会の信者数は60万人で、ちなみに本家本元の韓国では30万人、アメリカでは10万人です。そして、フランス、ドイツ、スペイン、イタリアにも伝道拠点を築いた過去があります。1965年時点で、文鮮明は40か国を訪れて布教していました。反キリストの霊というのは働いていて、多くの人々を惑わしています!
●聖書は、黙示録22:18-19で、何と警告しているでしょうか?それは、「22:18 私は、この書の預言のことばを聞くすべての者に証しする。もし、だれかがこれにつけ加えるなら、神がその者に、この書に書かれている災害を加えられる。22:19 また、もし、だれかがこの預言の書のことばから何かを取り除くなら、神は、この書に書かれているいのちの木と聖なる都から、その者の受ける分を取り除かれる。」と記されています!まさに、文鮮明には聖書「に書かれている災害を加えられ」ており、彼が天国の恵みにあずかる事は一切ありませんでした!彼は今、黄泉(ハデス)で苦しみ続けています!それが、彼に対する神の裁きです!
【まとめ】 それでは、この度のメッセージをまとめましょう。
●「安部元首相殺害事件&旧統一教会の聖書の教え」というテーマの一回目のメッセージを取り次ぎました。今回のメッセージは、「先祖解怨」というキーワードを用いて、その悪質な高額献金の背後にある誤った教えを取り上げました。文鮮明の教えは、「天に宝を蓄えなさい」という聖書の御言葉を用い、聖書にないカトリックやモルモンの教えに類似し、また「因果応報」という仏教の教えを用い、更に実用的であるならば、聖書にない、いやむしろ否定している教えを自由自在に取り入れて、今日の巨大な宗教組織を築き上げました。(続く)
―6―
92歳で肺炎による合併症で死んだにもかかわらず、彼が再臨のキリストであったという教えは信者たちに受け継がれ、反キリストという欺きの霊の働きを目の当たりにしました。
●しかし、旧統一教会の現役信者である母親の教団への高額献金によって家庭が崩壊した事により、その被害意識から、怒りを内に積み重ねて来た息子が、旧統一教会に関わりのあった安部元首相の殺害計画を企て、それを実行に移したのでした。この犯行を決して容認する事はできませんし、加害者が厳正に罰せられる事を願いますが、この殺害事件をきっかけに、旧統一教会の反社会的な内情、そしてその背景にある危険な教理が一挙に暴露される事になりました!安部元首相の死を悼みつつも、日本をはじめ、本家本元の韓国、そして世界へ被害をもたらしている旧統一教会の悪しき活動にブレーキが掛けられた事は、神の聖定・摂理のなせる業だと受け止めています!歴史が証明していますように、悪が長く栄えて福音伝道が妨げられないよう、神がこの世に介入しておられる事を新たに確認させていただいた次第です!
【適 用】 それでは次に、今回のメッセージの適用をしましょう。
●この度のメッセージを通して、キリスト教の異端の一つである旧統一教会の実態を理解する機会が与えられました。価値のある本物のお金に対して偽札が作られるように、本物の宗教に対して、必ず偽物の宗教が次々と誕生して行きます!次回更に詳しくお伝えする事にはなりますが、旧統一教会の教えを最もよく表している「先祖解怨」の仕組みの一端をお伝えしました。そのからくりを理解できましたか?恐怖心をあおって、高額の献金を強要する手法を知る事ができましたか?今日を含め、歴史を通して絶えず反キリストの霊が働き掛けて、キリストの名で人々を欺いている実態を知る事が出来ましたか?しかし、反キリストの霊を支配しておられる神の確かな御手の働きある事も知りましたか?悪が長く栄える事を神が許さず、キリスト教会の福音宣教を守り導いておられる神の御手の働きを知る事ができましたか?最後に、あなたは自分の人生に対して神の聖定と摂理の働きを適用し、自分が守られ、助けられ、導かれ、神のご計画の中に生かされている事を確信していますか?そして最後に、それゆえに、あなたの心は神に対する感謝に満ち溢れていますか? それでは、祈りの時をもちましょう。
【締めの御言葉】
「反キリストが来るとあなたがたが聞いていたとおり、今や多くの反キリストが現れています。・・・こういう者は惑わす者であり、反キリストです」(1ヨハ 2:18/2ヨハ1:7)。